怪人戯録/クローイ編の裏側
※表題作品のネタバレ含む
空想怪人戯録、第二弾が公開されました。今回は人々の夢の中を渡り歩く都市伝説の少女・クローイのお話です。
■舞台
【現実世界】
Jが拠点にしているのは2100年のとある広大な施設です。周りには何もなく(強いて言うなら瓦礫)、年中静かでJとメメ以外誰もいません。
ジャレット・キャリング孤児院には作中に登場した子どもたちとレヴェニ、他職員が3人ほどいました。自然に囲まれた、日当たりの良い環境です。
【夢世界】
最初に目にする橋はクローイの拠点です。訪れた精神世界の数だけ情報が複雑化し、そこから望む風景が賑わいます。通常の人間であれば現実に意識を引っ張られて拠点を作ってもそこに情報を蓄積することが非常に困難ですが、夢と一体化したクローイはそのようなストレージを複数作り、管理することができます。最後にJが招待された記憶の海もその一つです。
■登場人物
■クローイ
怪人ファイルNo.5。外見年齢14歳、実年齢145歳ほど。
幼少期より夢と現実の区別がつきにくい体質で、病院に行っても症状の改善がないことに悩んだ両親は、彼女を孤児院へ預けることにした。当時の両親が精神的に参っていたことを察したクローイは何も抵抗をしなかった。
孤児院でレヴェニや同年代の友人と出会い交流するうち体質も徐々に改善されていったが、ある日犯罪組織の襲撃に巻き込まれ意識を夢の世界に置いてきたまま命を落とす。
グエンドリンと同じく、初期の怪人です。昔描いたどこの世界観にも属さない、鞄を武器に戦うオリジナルキャラクターを元に作りました。怪人録のクローイも実際鞄を武器にすることができます。同じ旅人だからか、Jには親近感を覚えています。
夢の中ではどんなことでも起こせます。例え体が爆発四散しても、クローイならば集中力は要しますがすぐ元の姿に戻ることができます。自分の周囲1ミリに水を寄せ付けないようにしたり、街中に突然機関車を出現させたり、合わせ鏡を割って一本道を作ったり、バイクで走りながら進行方向に道を作ることも可能です。クローイはそういったいろいろな一人遊びを思いつく限り実行してきました。
夢世界は個人の胸中も含めた世界規模のネットワークのようなものなので、クローイはありとあらゆる人物の知識や秘密を握っています。それを利用して世界を変えることもできてしまいそうですが、彼女が実際それをやったのかは不明です。
■レヴェニ
ジャレット・キャリング孤児院の職員。33歳。独身。
25歳のとき孤児院に就き、その明るい人柄で多くの子供に慕われていた。襲撃事件の際、クローイと同じ部屋で殺害された。壁やランプを直せるとは言うがその出来栄えはあまり綺麗とは言い難い。クローイに対し、孤児院内で最も親身になった人物。歌が上手い。
怪人戯録初登場となるキャラクターです。孤児院の寝室もそうなのですが、彼女のビジュアルは同じく孤児院を舞台にしたとある映画に影響を受けています。口数が少なく控えめなクローイとは対に、おしゃべりで明るい人物です。
■使用楽曲
・AM2:00/高橋 志郎 (メメの研究室)
・nocturne/hotaru sounds (森の池)
・Lochranza/伊藤貴章 (Jの部屋)
・誰もいない風景/稿屋 隆 (孤児院)
・Blue Sun/hotaru sounds (記憶の海)
・Agate/伊藤貴章 (Jとメメの日常再開)
■presence of music/Yusaku Kishigami
・Elma (クローイの回想)
・Grove (孤児院・白)
■自作
・Lucid dreaming (月の石橋/深層の海)
・anamnesis (裏孤児院)